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病院中心の医療はもう限界!? 世界トップランナーが明かす「在宅入院(Hospital at Home)」の驚きの実態とは
■JUN’s letter
「病院中心医療」の限界と、見えない重症高齢者
台湾で開催された「Asia Pacific Hospital At Home Congress」に参加し、在宅医療・在宅入院の世界的な中心人物であるブルース・レフ(Bruce Leff)氏の講演を聞きました。 彼の出発点は「病院中心医療の限界」です。超高齢社会において、医療ニーズが高いフレイル高齢者はそもそも通院が困難です。しかし従来の制度は患者の来院を前提としており、これは患者にとっても医療財政にとっても限界を迎えています。
「在宅入院(Hospital at Home)」はエコシステムの要石
そこで米国などで急速に普及しているのが、急性期入院を自宅で代替する「在宅入院(Hospital at Home=HaH)」です。患者を入院させるのではなく、点滴や酸素、モニタリングといった入院機能を患者の家に持ち込みます。 レフ氏は、HaHはゴールではなく、在宅プライマリケアや訪問看護、介護などを統合した「在宅ケア・エコシステム」のキーストーン(要石)であると表現しました。
医療費を3分の1にする台湾の驚きの実態
実際に台湾では、肺炎や尿路感染症などを対象にHaHのパイロット事業が始まっています。その成果は驚異的です。 通常の入院と比較して、平均入院期間は約3割(10.9日から7.5日に)短縮され、医療費はなんと3分の1に削減されました。さらに、再入院率や死亡率に差はなく安全性が維持され、患者や家族の満足度は100%でした。これは、医療コスト抑制と患者アウトカム向上を両立させる画期的な結果です。
病床過剰な日本が目指すべき「患者中心の医療」
翻って日本はどうでしょうか。日本の人口あたりの病床数は欧米諸国の数倍あり、ベッドが余り気味です。そのため、患者ニーズではなく「病床を埋める」ための「病院経営中心の医療」に陥りがちです。 しかし、日本にはすでに強固な在宅医療と介護保険の基盤があります。今は慢性期のケアに閉じ込められているこのリソースを、急性期の在宅入院に拡張することができれば、患者のQOLを保ちながら莫大な医療費を削減することが可能なはずです。
レフ氏のメッセージは単なる「病院不要論」ではありません。ICUや高度専門治療は病院に集中させ、自宅で安全にできる急性期や緩和ケアは地域へ移すという、明確な役割分担の提案です。 制度や技術、報酬をまとめて作り替え、医療を「病院中心」から「患者中心」の生活の場へとシフトさせる。日本が真の意味での「患者中心の医療」を実現するために、最初の一歩をどう踏み出すかが問われています。

参照元URL:
https://www.facebook.com/junsasakimd/posts/pfbid0eNrGRBNAp8tNN5vcazmkdov8wux6UF57s43n3QuHwAjntAVTwBHLsXdbtqczZoAdl