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認知症予防の本当の目的とは!? 「生きるに値する人生」の真価を問う

■JUN’s Letter

「認知症=不幸」という先入観

 

多くの人が「自分が自分でなくなってしまう」「家族に迷惑をかける」と認知症を恐れ、強い不安や偏見を抱いています。しかし20年以上在宅医療に携わり、数多くの当事者と接してきた経験から言えるのは、認知症になった人たちは世間が想像するほど不幸には見えないということです。初期の不安や家族の負担はあるものの、人生の一部として自然に受け入れ、補い合いながら穏やかに暮らしているご家庭も少なくありません。

 

祖母の笑顔が教えてくれたこと

 

和歌山の高齢者施設で暮らす私の祖母も認知症を抱えています。時折、私の名前を弟と混同することもありますが、大切な存在であることは理解しており、毎日の食事や会話を心から楽しんでいます。「認知症かどうか」という医学的診断は、家族の関係にとっても彼女自身の幸せにとっても本質的な問題ではありません。物事を忘れることが増えても、人生から喜びや尊厳が失われるわけではないのです。

 

診断は「可能性の扉」を開くためにある

 

香港で開催された「Brain Health Forum 2026」で、私は認知症予防をテーマに講演を行いました。医学の進歩により早期診断や治療の選択肢は広がっていますが、診断できることとその人を幸せにできることは同義ではありません。早期診断は単に病名を付けるためではなく、将来について話し合い、運動や栄養、地域とのつながりを整え、本人が自分らしく意思決定できる時間を延ばす「支援の扉」を開くものでなければならないのです。

 

「生きるに値する人生」を守る予防へ

わたしたちは、人間を健康か病気か、自立か要介護かといった二項対立で分類しがちです。しかし実際には、誰しも少しずつ老い、身体機能が落ち、誰かの助けを借りて生きるようになります。認知症を防げるなら予防し、発症を遅らせる努力は大切です。しかし、たとえ認知症になったとしても「失敗」ではありません。予防の本当の目的は病気をなくすことではなく、不利益や苦痛、そして尊厳の喪失を防ぎ、最後まで「生きるに値する人生」を守り抜くことにあるのです。

参照元URL:

https://www.facebook.com/junsasakimd/posts/pfbid0nW8kjD1kgcTNqDcYxQzfPg3w2732rtkUa2QjdStsGeCzWXsV8b3By5bV2u5t4Cxkl

 

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