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超高齢社会の栄養管理 ~フレイル、サルコペニア、認知症と戦うために~
■在宅医療ペディア
2026年9月24日、悠翔会の法人内カンファレンスとして、なかがみ西病院 内科の吉田貞夫先生をお招きし、「超高齢社会の栄養管理」をテーマにご講演いただきました。
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超高齢社会では、低栄養がサルコペニアやフレイルを進め、生活機能やQOLの低下につながるおそれがあります。
大切なのは、見た目や体重だけで判断しないことです。低栄養の診断に用いるGLIM基準では、体重減少・低BMI・筋肉量減少などの「表現型」と、食事摂取量の低下・消化吸収の問題・疾患や炎症などの「病因」を組み合わせて評価します。
サルコペニアの早期発見には、ふくらはぎ周囲長の測定や、筋力・歩行・立ち上がりなどを質問するSARC-Fが役立ちます。特別な測定機器がない在宅や介護の現場でも、「食事量が減った」「体重が落ちた」「立ち上がりにくくなった」といった変化を拾うことが、評価の第一歩です。
低栄養が疑われたら、食事だけで必要量を満たせるかを確認し、不足する場合はONS(経口栄養補助食品)を組み合わせます。講演では、継続的なONS摂取により、高齢者の体重増加や筋力維持、通所継続期間の延長につながった研究が紹介されました。
ただし、たんぱく質だけを増やせば十分とは限りません。高齢者では筋肉をつくる反応が弱くなるため、エネルギーや各栄養素のバランス、運動との組み合わせが重要です。また、運動前のBCAA摂取によって、運動後の筋損傷や筋肉痛を抑えた研究も紹介されました。
一方、サルコペニアでは筋肉量が少ないため、クレアチニンを用いた腎機能評価が実際より良く見えることがあります。
たんぱく質量を検討する際は、筋肉量の影響を受けにくいシスタチンCも活用し、腎機能を適切に見極める視点が欠かせません。
栄養管理は、医師や管理栄養士だけの仕事ではありません。看護師、リハビリ職、ケアマネジャー、介護職などが日々の小さな変化に気づき、情報を共有し、評価と介入につなげることが、高齢者の暮らしを支える力になります。
GLIM基準の構成、SARC-Fの評価項目、シスタチンCに関する表現は、関連する一次文献とも整合することを確認しています。