ニュースレター

〈在宅医療の究み〉「私、実は糖尿病なんです」/ 鈴木 圭(悠翔会ケアタウン小平クリニック、院長)

診療の合間に患者さんやご家族とかわす雑談の中で、決まって場が和む一言があります。それは「私、実は糖尿病なんです」という持病の告白。

 

医者の不養生で恥ずかしい限りですが、これを話すと場の空気が変わり、患者さんやご家族は決まって相好を崩され、「お身体気をつけてくださいね」と優しい言葉をかけて下さる方も多いです。話が弾むきっかけになり、問診だけでは聞き出せなかった大事な診療上の情報を患者さんが話し出す事もあります。

 

医者の前に出ると、どんな方でも緊張してしまうものです。普段は高くない血圧が、医療者を前にすると跳ね上がる「白衣高血圧」という言葉もあります。でも、医者も皆さんと同じ一人の人間、すねに傷は一杯です。病気だって当たり前にかかります。

 

不要な緊張感を捨てて頂き、対等なお付き合いが出来れば、診療も円滑に進むこと間違いなしです。
最後に、このタイプのレパートリーが最近もう1つ増えた事をご報告して、駄文を終わらせて頂きます。
「私、こないだ白内障手術したんですよ」

ページ先頭に戻る